Q.
私(米国人・永住者)は、米国に賃貸マンションを所有し不動産所得があります。
米国の不動産業者から年1回、収入及び必要経費の各項目ごとの年間合計額を米国ドル建で記載した損益計算書が送られてきます。
確定申告の際、邦貨換算はどのように行ったらよいでしょうか。

A.
原則は電信売買相場の仲値(TTM)で収入及び必要経費を邦貨換算しますが、継続適用を条件として、収入金額については電信買相場(TTB)、必要経費については電信売相場(TTS)の年平均レートにより邦貨換算することができます。

国外において不動産所得、事業所得、山林所得、雑所得を生ずる個人で、その業務について損益計算書、収支内訳書を外国通貨表示で作成している場合は、その年の年末における為替相場により邦貨換算することができます(所基通57の3-7)。

この邦貨換算に当たっては、継続適用を条件としてその年の電信売買相場の仲値(TTM)、電信買相場(TTB)、電信売相場(TTS)の年平均値を使用して邦貨換算することができます(所基通57の3-7注書)。

また、不動産所得、事業所得、山林所得、雑所得の所得金額の計算は、継続適用を条件として収入、資産については電信買相場(TTB)、必要経費、負債については電信売相場(TTS)によることができます(所基通57の3-2ただし書)。

以上のことから、本件の場合、継続適用を条件として、収入金額については電信買相場(TTB)、必要経費については電信売相場(TTS)の年平均レートにより邦貨換算することができます。