Q.
外国人の不動産所得は、どのような課税がされるのでしょうか。

課税関係について永住者、非永住者、非居住者別にまとめると次のようになります。

永住者

日本国内の不動産所得

・総合課税。

海外の不動産所得

・総合課税。

・注意すべき点は、日本の税法に従って所得及び税額計算すること。

・外国で課された所得税は、日本で確定申告するときに外国税額控除の適用を受けるか必要経費に算入することができる。

・邦貨換算レートは原則TTM。ただし継続適用を条件として、収入はTTB、必要経費はTTSを使うこともできる。

非永住者

日本国内の不動産所得

・総合課税。収入及び必要経費の計上時期、減価償却費の計算、税額計算等、計算方法は永住者と全く同様。

海外の不動産所得

・国内において支払われたもの及び国外から送金されたものは、確定申告が必要(総合課税)。

外国で課された所得税は、日本で確定申告するときに外国税額控除の適用を受けるか必要経費に算入することができる。

・年の中途で非永住者から永住者になった場合、非永住者期間中の申告が不要であっても永住者期間中の申告は必要になる。

非居住者(注)

日本国内の不動産所得

・賃料支払いの際に20.42%源泉徴収され、その後確定申告(総合課税)で精算。
ただし、個人の賃借人が自己又は親族の居住の用に供する場合には、源泉徴収は不要(所令328二)。

租税条約は、ほとんどの国が不動産所在地国課税。
規定がない国は国内法どおりの課税となる。

海外の不動産所得

・非課税

(注)非居住者の課税関係については、必ず租税条約の確認が必要です。