(1)車道通行の原則

車道通行の原則

自転車は、歩道と車道の区別のある道路では、車道を通行しなければいけません(ただし、自転車道があれば、自転車道を通行しなければいけません。また、著しく歩行者の通行を妨げることとなる場合等を除き、道路の左側部分に設けられた路側帯を通行することができます。)。

道路では左側を通行しなければならず、特に、車両通行帯のない道路では、道路の左側端を通行しなければいけません。
また、車両通行帯のある道路では、原則として一番左側の車両通行帯を通行しなければいけません。

【根拠規定】第17条、第17条の2、第18条、第20条、第63条の3
【罰則】3月以下の懲役又は5万円以下の罰金等

【根拠規定等】

【根拠規定】第17条、第17条の2、第18条、第20条、第63条の3

(通行区分)

第十七条 車両は、歩道又は路側帯(以下この条において「歩道等」という。)と車道の区別のある道路においては、車道を通行しなければならない。ただし、道路外の施設又は場所に出入するためやむを得ない場合において歩道等を横断するとき、又は第四十七条第三項若しくは第四十八条の規定により歩道等で停車し、若しくは駐車するため必要な限度において歩道等を通行するときは、この限りでない。

2 前項ただし書の場合において、車両は、歩道等に入る直前で一時停止し、かつ、歩行者の通行を妨げないようにしなければならない。

3 二輪又は三輪の自転車(側車付きのもの及び他の車両を牽引しているものを除く。)以外の車両は、自転車道を通行してはならない。ただし、道路外の施設又は場所に出入するためやむを得ないときは、自転車道を横断することができる。

4 車両は、道路(歩道等と車道の区別のある道路においては、車道。以下第九節の二までにおいて同じ。)の中央(軌道が道路の側端に寄って設けられている場合においては当該道路の軌道敷を除いた部分の中央とし、道路標識等による中央線が設けられているときはその中央線の設けられた道路の部分を中央とする。以下同じ。)から左の部分(以下「左側部分」という。)を通行しなければならない。

5・6 (略)

(罰則 第一項から第四項まで及び第六項については第百十九条第一項第二号の二)
[3月以下の懲役又は5万円以下の罰金]

(軽車両の路側帯通行)

第十七条の二 軽車両は、前条第一項の規定にかかわらず、著しく歩行者の通行を妨げることとなる場合を除き、道路の左側部分に設けられた路側帯(軽車両の通行を禁止することを表示する道路標示によって区画されたものを除く。)を通行することができる。

2 前項の場合において、軽車両は、歩行者の通行を妨げないような速度と方法で進行しなければならない。

(罰則 第二項については第百二十一条第一項第五号)
[2万円以下の罰金又は科料]

(左側寄り通行等)

第十八条 車両(トロリーバスを除く。)は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車及び原動機付自転車にあっては道路の左側に寄って、軽車両にあっては道路の左側端に寄って、それぞれ当該道路を通行しなければならない。ただし、追越しをするとき、第二十五条第二項若しくは第三十四条第二項若しくは第四項の規定により道路の中央若しくは右側端に寄るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、この限りでない。

2 車両は、前項の規定により歩道と車道の区別のない道路を通行する場合その他の場合において、歩行者の側方を通過するときは、これとの間に安全な間隔を保ち、又は徐行しなければならない。

(罰則 第二項については第百十九条第一項第二号の二)
[3月以下の懲役又は5万円以下の罰金]

(車両通行帯)

第二十条 車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。ただし、自動車(小型特殊自動車及び道路標識等によって指定された自動車を除く。)は、当該道路の左側部分(当該道路が一方通行となっているときは、当該道路)に三以上の車両通行帯が設けられているときは、政令で定めるところにより、その速度に応じ、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる。

2 車両は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により前項に規定する通行の区分と異なる通行の区分が指定されているときは、当該通行の区分に従い、当該車両通行帯を通行しなければならない。

3 車両は、追越しをするとき、第二十五条第一項若しくは第二項、第三十四条第一項から第五項まで若しくは第三十五条の二の規定により道路の左側端、中央若しくは右側端に寄るとき、第三十五条第一項の規定に従い通行するとき、第二十六条の二第三項の規定によりその通行している車両通行帯をそのまま通行するとき、第四十条第二項の規定により一時進路を譲るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、前二項の規定によらないことができる。
この場合において、追越しをするときは、その通行している車両通行帯の直近の右側の車両通行帯を通行しなければならない。

(罰則 第百二十条第一項第三号、同条第二項)
[5万円以下の罰金]

(自転車道の通行区分)

第六十三条の三 車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合する自転車で、他の車両を牽引していないもの(以下この節において「普通自転車」という。)は、自転車道が設けられている道路においては、自転車道以外の車道を横断する場合及び道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合を除き、自転車道を通行しなければならない。

(罰則 第百二十一条第一項第五号)
[2万円以下の罰金又は科料]

例外的に歩道を通行できる場合

(2)例外的に歩道を通行できる場合

自転車は、車道通行が原則ですが、

・道路標識等により自転車が当該歩道を通行することができることとされているとき
・自転車の運転者が、高齢者や児童・幼児等であるとき
・車道又は交通の状況に照らして当該自転車の通行の安全を確保するため当該自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき

には、歩道を通行することができます。

ただし、自転車は歩道の中央から車道寄りの部分を徐行しなければならず(普通自転車通行指定部分があるときは、当該部分を徐行しなければいけません。)、歩行者の通行を妨げることとなるときは一時停止しなければいけません(普通自転車通行指定部分については、歩行者がいないときは、歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行することができます。)。

【根拠規定】第63条の4
【罰則】3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(歩道通行要件を満たさないにもかかわらず歩道を通行した場合)等

【根拠規定等】

(普通自転車の歩道通行)

第六十三条の四 普通自転車は、次に掲げるときは、第十七条第一項の規定にかかわらず、歩道を通行することができる。
ただし、警察官等が歩行者の安全を確保するため必要があると認めて当該歩道を通行してはならない旨を指示したときは、この限りでない。

一 道路標識等により普通自転車が当該歩道を通行することができることとされているとき。

二 当該普通自転車の運転者が、児童、幼児その他の普通自転車により車道を通行することが危険であると認められるものとして政令で定める者であるとき。

三 前二号に掲げるもののほか、車道又は交通の状況に照らして当該普通自転車の通行の安全を確保するため当該普通自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき。

2 前項の場合において、普通自転車は、当該歩道の中央から車道寄りの部分(道路標識等により普通自転車が通行すべき部分として指定された部分(以下この項において「普通自転車通行指定部分」という。)があるときは、当該普通自転車通行指定部分)を徐行しなければならず、また、普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。ただし、普通自転車通行指定部分については、当該普通自転車通行指定部分を通行し、又は通行しようとする歩行者がないときは、歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行することができる。

(罰則 第二項については第百二十一条第一項第五号)
[2万円以下の罰金又は科料]