留学生を新たに採用し、入社日の段階で「留学」の在留資格のまま、就業させても大丈夫でしょうか。
留学生は、「留学」の在留資格を持って日本に滞在しているため、原則として就労が制限されています。
その一方で、留学生が就職活動を経て、日本の企業で働くことが決まったのに、入社日までに就労ビザへの変更が間に合わず、在留資格が「留学」のままになっていることが少なくありません。
特に、年度末ギリギリになって留学生の就職が決まり、使用者が4月1日の年度替わりから入社するという扱いである場合には、入社日の段階では、在留資格の変更が間に合わないという事態が生じやすくなります。
「留学」の在留資格から、「技術・人文知識・国際業務」への変更は、最大で2か月の時間を要する場合もあります。
しかし、外国人労働者は、就業が可能な在留資格を持たない時点で、日本の会社などで働き始めることは許されません。
未だに在留資格の変更が済んでいない外国人労働者については、他の日本人労働者などとは異なり、入社日を後ろに先延ばしして、在留資格の変更が終了した後に、入社するという扱いにしなければなりません。
したがって、上記のような場合において、在留資格の変更が予定されているからといって、「留学」の在留資格の状態で、留学生を入社させることはできません。
在留資格の変更によって、新たに認められた在留期間の始期以降が、入社日ということになります。
また、在留資格が変更されると、改めて在留カードが交付されますので、使用者側としては、在留カードについても、就労可能な在留資格になっているかを確認しましょう。