不法滞在の外国人が結婚して、法務大臣から在留特別許可を取得するためには、ガイドラインが示すように、以下の条件を満たす必要があります。

①結婚が偽装ではないこと

②結婚後安定した結婚生活を営んでいること

また、この許可は許可申請によるものではありません。あくまでも退去強制手続きの中で判断されます。

決まった書類などはありませんが、出入国在留管理局又は支局に出頭したときに、入国警備官から最低限の必要事項を記載する書類を渡されますから、正直に2人で記載しなければなりません。

その他、本人達の生活状況からその後の審査に必要と思われる書類なども同時に指示されますので、これらの書類も用意します。

本人の出頭後、入国警備官の調査、入国審査官の審査等の手続きを経て、最終結果(法務大臣の裁決)が出るまでの期間は、ケースによりまちまちです。1年以上かかる場合もありますから、不法残留者とのカップルは、それなりの忍耐と覚悟が必要です。

動機はどうであれ、ちょっとした不法残留でも、「正規在留」資格を取得するためには、非常に高い代償が必要となります。

なお、出頭する前には、持参する関係書類などは前もってできるだけ準備したほうが、その後の時間的ロスも防げますので、専門家である行政書士や弁護士に相談することも考えてみましょう。