Q.
私(外国人)は外国に親会社を有する日本子会社に、昨年末まで勤務していましたが、今年本国に帰国後、昨年1年間日本に勤務していた分の賞与を外国親会社から受け取りました。
この賞与に対する日本の税金は、どのようになるのでしょうか。

A.
当該賞与は、日本国内において行う勤務に基づくものとして国内源泉所得となり、日本で課税されます。所得税法第172条により、確定申告を行うこととなります。

1.当該賞与は、あなたが昨年1年間日本に勤務していたことに基づく賞与ということですので、国内源泉所得となり、日本の所得税が課せられることとなります(所法161①十二イ)。

課税方式は、非居住者が外国親会社から受け取る国内源泉所得の国外払い給与ですので、所得税法第172条による確定申告及び納付を翌年3月15日までに行うこととなります。

税率は、所得税及び復興特別所得税を合わせ20.42%です。給与所得控除は適用せず、収入に20.42%をかけて税額を算出します(所法170、172①、復興財確法13)。

なお、納税管理人を定め、「納税管理人の届出書」を納税者本人の納税地を所轄する税務署に提出する必要があります(通法117)。

2. 所得税法第172条では、申告書の提出期限について、その年の翌年3月15日(同日前に国内に住所を有しないこととなる場合には、その有しないこととなる日)までに申告書を提出しなければならないと定めています。

つまり、出国という文言は使われていないので、納税管理人の届出書が提出されているかどうかにかかわらず、申告期限は翌年3月15日となります。

ただし、国内に住所を有しないこととなる場合は、その日までに申告書を提出する必要があります。

提出しなければ期限後申告となります。

出国までに納税管理人の届出書を提出していても、申告期限が3月15日になるわけではないので、国内に住所を有しなくなる場合には、有しないこととなる日までに申告する必要があり、3月15日が申告期限となるわけではありません。